工務店のウェブサイトに掲載されたオーナーズメッセージを読んだ設計士から、「物語を読んだようだ」と感想をもらった。
あらためて読み返すと、完成した家の説明よりも、願いが生まれてから、迷い、考え、形になっていく時間をたどる文章になっている。
オーナーズメッセージの中で、家づくりは「庭が欲しい」という言葉から始まる。そこに書いた出来事を、ここでもう一度たどるつもりはない。あの文章の裏側にあったものを、少しだけ書いておきたい。
要望書は、一度ではまとまらなかった
手元に残っている要望書を見ると、初稿の日付は2024年11月。そこから何度か追記され、2025年春まで言葉が足されている。
最初から、すべての希望がきれいに整理されていたわけではない。自然に触れられること、外と内がつながること、光や影の移ろいを感じること。思い描いていた時間や景色を、少しずつ言葉にしていった。
オーナーズメッセージには、その一部が物語の流れの中に置かれている。要望書には、当時の希望が、書き足した跡も含めて残っている。片方は暮らしを振り返る文章で、もう片方は、設計の相談を重ねるための記録だ。
物語と、要望書のあいだ
同じ願いでも、オーナーズメッセージでは一つの物語の一部になり、要望書では打ち合わせで確かめる項目になる。
完成まで変わらなかったのは、子どもたちが自然と触れ合えることだった。その願いを要望書の言葉から振り返る記事は、H01「家づくりの要望書に、暮らしの希望を書いた」にまとめた。
この場所では、繰り返さずに続きを書く
工務店のページにあるオーナーズメッセージは、家ができるまでを振り返る一篇として、そこで読めるようにしておきたい。
この場所では、その文章を繰り返すのではなく、家づくり以外も含め、暮らしの中で大切にしたいものへ時間を渡し、手をかけていくことを書いていく。家づくりは、その中にある一つの経験だ。
オーナーズメッセージはこちらです:シーエッチ建築工房「里山の家」
完成後に暮らして分かったことは、P02「家は完成したけれど、暮らしはこれから」へ続きます。
この話の前後
- この場所全体について:P00「てまびより、はじめます。急がず暮らすための場所」
- 要望書の中身:H01「家づくりの要望書に、暮らしの希望を書いた」
- 家ができてから:P02「家は完成したけれど、暮らしはこれから」

コメント