家は完成したけれど、暮らしはこれから

窓台と階段に光が差す室内のイメージイラスト

家ができる前、図面に描かれた場所を見ながら、ここではこんなふうに過ごすのだろうと想像していた。

実際に暮らし始めると、思ってもいなかった場所に腰を落ち着けることがある。

窓台や階段ですら、いつの間にか居場所になった。

そこを居場所にしようと決めてつくったわけではない。家の中で過ごすうちに、自然と立ち止まったり、腰を掛けたりする場所になっていった。

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庭には、まず木を植えた

庭づくりは、まず樹木を植えるところから始めた。

庭はまだ、これからだ。どんなふうに育っていくのか、そこで何をするようになるのかも、今は決めきらずにいる。

木が根づき、季節が巡る中で、庭の姿も少しずつ変わっていくのだと思う。

朝の部屋が明るい

住み始めてから気づいたことの一つは、朝起きたときの光だった。

部屋の中が、これまで暮らしていた場所よりずっと明るい。そのことに、朝のたびに気づく。

家づくりのときに光の入り方を考えていても、実際に目を覚ましてその明るさを感じることは、図面の上では分からなかった。

完成したのは建物

窓台や階段が居場所になり、植えた木が庭の時間をつくり始め、朝の光が部屋の印象を変えていく。

住み始めてから見つけたことは、まだ少しずつ増えている。

建物は完成した。けれど、この家でどんな時間を過ごしていくのかは、これからの暮らしの中で形になっていく。

庭も、家族の居場所も、まだ途中にある。

これから家をつくる人に向けて書くときも、数字や仕様を並べること自体を目的にはしない。実際に使って何を感じたのかを中心に、寸法や費用、使い勝手は、その感覚や選択の背景を伝えるのに必要なときに添えていきたい。


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